考察キッチン

KOUSATSU-KITCHEN

【吸死考】ドラルクは何故ロナルド事務所に来たのか?

いやまさか、畏怖すべき吸血鬼が罠にかかる筈ないだろ。
しかもそれが『退治人の事務所』で、抜け出せない罠とか、そんなわけないだろ。

※この文章は漫画『吸血鬼すぐ死ぬ(盆ノ木至著)』の読者による非公式で個人的な解釈です。
※漫画『吸血鬼すぐ死ぬ(盆ノ木至著)』のネタバレを多分に含みます。
※作品内容の引用は適法な範囲内で行っております。また、記事中の出典は簡易記載です。詳細情報は参考文献と共に記事末尾に記載しております。

そもそも。

何故ドラルクは、ロナルドの事務所へわざわざやってきたんだろうか。

いや。だって自分を倒しに来た人じゃん。急に武器もって乗り込んできたじゃん。


何で一緒に住むんだよ


それに出会ったその日にゲーム機踏まれたし、城はなんか壊れちゃったし、朝日でマジ死しそうになるし。相手ときたら、死んだと思って帰っちゃうし。

そこから「確かロナルドって言ってたっけ」って検索してわざわざ押しかけたってことになるけども。追いかけて、埼玉から見知らぬシンヨコに……来たことになるけども。

いや、検索て……。流れで仕方なく、とかじゃなくて、自分で能動的に「あの退治人のところ!」と目掛けてやってきとる。

な……なんで……?


……「弁償させるべきだと感じたから」?
「城が壊れて住むところがないから」?

まあドラルク自身はそう言っている。2死で。この時の勢いがすごいので「確かに」と流されかけるのだが。後から考えるほど……この理由。

全然理由になっていないのだ。



ドラルクの言い分


再会直後の2死にて、ドラルクなりに理由として挙げていた内容。

ドラルク城再建までの仮の住処としてここを思いついたのだ

━『吸血鬼すぐ死ぬ 1』2死 ,p.31


我が城崩壊の原因は君がqsqをぶっ壊したことだ!!
弁償責任を追求するぞ
qsq!城!qsq!

━『吸血鬼すぐ死ぬ 1』2死 , p.32

主張をまとめるとこうだ。
「君(ロナルド)が城崩壊の原因なので、再建の代金を弁償してね。そして城が再建できるまでは(仮の住居が必要なので)ここに住む」……。

な、なんとなく『それっぽい』。
でもそれっぽいだけで実際ムチャクチャしか言っていない。

(1)責任追求?

まず城崩壊の原因はロナルドではない

ドラルクがあまりにもメッチャ堂々としている為に騙されそうになるが、城爆発の事故原因となった「毒ガス」も「メビヤツ」も、本来「対侵入者用の罠」。つまりそう、あの罠部屋のバカでか刃物諸々と同じ括りのアイテムなのだ。
あの、見るからに「人をザク切りにして押しつぶして串刺しにしたいぜ〜〜!」なソレらと……同じ……。毒ガスも、メビヤツも、そういう物騒な武器なのだ。ジョークグッズではない。モノホンだ。その武器を使ったら、事故った……自爆した訳であって。
ロナルドはその武器で消し炭にされそうになった側だ。

銃を誰かに向けて撃って、運悪く暴発した」みたいな話だ。
それについて、撃たれそうになった誰か(推定被害者)に責任が問えるのか?

うーん、客観的に言って無理そう。

qsqは弁償するのが道理だけど、そんなんすぐ済むし、居候も事務所突撃も必要ない。実際壊れたはずのqsqで遊んでいる姿が17死で見られる(さっさと弁償したっぽい)。

それにこれ、客観的な話だけではなくて、「ドラルクの認識」としても別に「ロナルドに責任があるかどうか」なんてぶっちゃけどうでも良かったのではないか?という疑惑がある。

25死の血族新年会でも、「城のことは共犯じゃないか」とサラッと自分の非を認めているし。

一番怪しげなのは「城崩壊が父にバレたら法に訴えるかも」というロジックである。
だって……責任取らせたいなら、相手が完全に悪いと思うなら

ドラルク自身こそ最初から法に訴えたらいいじゃん

だがドラルクはそうしなかった。そういう手段があるのを知っていて、しなかった。初っ端に「追求するぞ」と言っておいて、ゲームやって牛乳飲んで料理しているだけ。
そして、父が知れば訴訟を起こすかもとか言いながら、「それ」を極力避けようと画策する……。

どうも、ドラルクにとって『責任追求と不利益の補填』は目的ではない……「城が壊れたムキーッ!弁償しろーッ」が動機とは言えなさそうなのだ。
ま、補填がもらえるんだったら、欲しいんだろうけども。


(2)住む場所がない?


え? 何? 城が壊れたから仮の住居が必要??
ホホホ……お戯れを……。

確かに城は爆発した。したし、流れで拾ってくれた少年の家からは追い出されたものの……。
そこからわざわざ吸血鬼退治人の家に転がり込むしかないほど住む場所に困っていたか?と言われると。ドラルクさん。別にそんなことはないよね。

<ドラルク>
もしもしお祖父様?
新横浜に吸血鬼らしい城とか用意できる?
今すぐ

<御真祖様>
できる

━『吸血鬼すぐ死ぬ 12』142死,p.101

「できる」んじゃん。爆速で出来るんじゃん。おじいちゃんに頼めばできるんじゃん。城。新しい城。

では頼まなかったのは何故なのか、というと
ドラルク曰く、「城崩壊」を報告できなかった。「さすがにちょっと怒られるかなって」という理由で(25死)。

そ、そんな認識…?

いや、まあ、そこはいい。ロナルド視点からすると「ちょっと怒られるだけで済む」と言う時点で有り得ない感覚だが、今はドラルクの動機の話をしているので其処(人間庶民の感覚)は一旦置いておこう。

ドラルクが言っている理由……「怒られると思ったから隠す」というやつだが。

『ドラルクっぽい思考』という意味では、突飛な話でもないんだ、確かに。ロナ戦原稿捏造回(73死)でも、そんな事を言っていた。

自分に否がある状況で怒られるのが嫌だから全力で隠蔽したい』という理屈だった。その一心で「消去されてしまったロナ戦原稿」を大仏限界ギリギリ味噌汁ドラゴンにしたのだ。

「怒られるの嫌い。隠そう」という思考は自分的には当然のこと。だから、今回もそういうやつ。
ドラルクにしたら、きっとそんな話だろうけども……。

ちょっと、それに関して言いたい事がある。

ロナルド君がやりました

━『吸血鬼すぐ死ぬ 3』26死,p.48

この……城爆発の。「ロナルドくんのせいにする」という手段で最後逃げたコレね。本当にあの時は躊躇いがなかったな……。一緒に隠してスゴロク頑張ったのに、バレたと思ったらすぐさま裏切って。

でもさ。そんなに秒で「ロナルドくんがやりました」できるならさ。

最初から「それ」でいいじゃん。
だって「ロナルドくんがやりました」なら自分の責任にはならないし、怒られないし。

机まわりをPCごと粉砕して隕石が落ちたと言うのも手だが

━『吸血鬼すぐ死ぬ 7』73死,p.6

73死でも「隕石のせい」にしようと真っ先に考える。原稿を捏造するよりずっと簡単だからだ。

城爆もそう。
壊したものの代わりを用意する」よりも、「壊れたのはアレのせいです!私悪くないです!」てやるほうがず〜〜っと簡単。お手軽。
というか『祖父や父が気まぐれに訪れない内に自力(弁償)で城を全部元通りに!』なんて限りなく不可能なの、流石にドラルクもわかってたと思うし。
そら、おじいちゃんの力があれば爆速で城も立つけど、それを頼れないなら話は違う。時間も金も足りない。

一方、「ロナルドへの責任転嫁」はドラルクにとって「いつでもできること」だった。

ただ「ロナルドのせい」だと、そう話せばいいだけなのだから。隕石のせいにする為PCを壊す、なんて手間も必要ない。それこそ城爆した朝、電話でもなんでもして「退治人が来たせいで……」と同じ説明をすればそれで完了。

なのに。
ドラルクは、祖父に城跡を発見されるまでは秘密にしていた。
さっさと人のせいにしてしまえば、ヒヤヒヤしながらバレる時を待つ必要すらないのに。

お手軽な方法を無視して、わざわざ手間のかかる余分な寄り道をした?

「怒られたくない」だけが目的ならば、この行動は説明がつかない。


続きはコチラ↓↓↓

note.com





noteで考察を書きました

というわけで。


以前書いた吸死記事『「ドラルクに対しては意地っぱり」って何?』で、

zara.hateblo.jp

『省いちゃったドラルクの話』がある……とヒーコラ言っていたのですが、やっと機会を得てまとめきることが出来ました!

note.com


省いた時点でまあまあ長い文になるのは分かっていたので、これを機会に前から使ってみたかったnoteの『有料記事』機能に挑戦してみています。

『有料』とは言いつつ、無料部分だけで『意地っぱり…〜』考察で「ドラルクの行動の不思議」として触れた部分については結構ガッツリ読めるので、お気軽にnoteにお越しください。

そして有料部分も4万字超えの大ボリューム!たくさん読める!やったぜ!


ちょっとした後書き

……うん……。
よく考えなくても、あの時無理矢理「ロナルド軸」の考察と混ぜ込んで書こうとしなくてよかったな……と思います。
なんて無謀なことをしようとしていたんだ私は。そら遅筆にもなるわ。

うう……
でもしょうがなくて……

ロナルドとドラルクって「2人で主人公」なので、一方のこと考えると自然に一方の考えも展開していくところがあって、脳内で切り離しにくいんですよ……。

でもまとめ考察としては、「ロナルド軸」「ドラルク軸」ではノリも流れも全然違うので「分けて書いて良かった」と感じています。

何より絶対分けた方が読みやすい……たぶん。


そんな感じで、読みやすさに執念を燃やして「楽しく」読める物を書いたつもりなので、良かったら最後までご覧ください!



まだまだnoteについては使い方も手探りですが……
このブログで好きに書きつつ、noteも手段のひとつとして使いこなしたいな〜と思っています。

では、これにてnote投稿のご報告でした!✋