考察キッチン

KOUSATSU-KITCHEN

メビヤツのホワイトデー

『吸血鬼すぐ死ぬ』のメビヤツのホワイトデーお返し。

通して読むと自我の育ち様に心温まるので並べる。

メビちゃんかわいいね。よしよし。


(ホワイトデーお返し:ホワイトデーアカウントジャックのこと。バレンタインにファンが送った『愛』に対して、キャラクターから返信が贈られる。盆ノ木至先生のTwitterアカウントで毎年催されるイベント。)

2018年

おそらく投影機能を使ってムービーを見せてくれているメビちゃん。

メビ語(ビービーの羅列)はモールス信号になっているので、解読すると意味を読み取れる。

なんと言っているかというと↓

【モールス解読結果】
ありがとうれしいこれあげる

「うれしい」って言った……。
涙。

元々自我がなかったメビヤツにとっては
「うれしい」と感じられることそのものが”奇跡”だものな…。

ずっと大量の罠の中のひとつでしかなくて、システムの一部で…。
個体としての感情そのものがなかったメビヤツが
ロナルドに出会って「自分はメビヤツなんだ」と発見し
「自分宛て」に好意をもらったとちゃんと認識して、
自分が「うれしい」と感じていると自覚し。

そうした末にやっと出てきた「うれしい」の言葉だと思うと涙が出てくる。

加えると、「うれしい」と同時に「美味しい」もあった筈だ。


中々触れられる機会がないが、上のツイートのイラストからもわかるようにメビヤツは食べ物が食べられる。
メビヤツは手がない事だし、バレンタインの贈り物もイラスト同様、ロナルドに食べさせてもらったはず。
それも含めて嬉しかったのかもしれない。

しかしこの返礼の『感謝の気持ち・ザ・ムービー』という名付けなんだけども……。
この既視感のある字面、明らかに特定の人物を参考にしているというか。

おそらく89死で半田がお披露目した『ロナルド醜態THE MOVIE』だろうと思う。

89死のメビヤツはというと、醜態ムービーを再生するのをかなり嫌がっている
だから率先して真似したいと感じてネーミングした訳ではない筈だ。多分。

でも、しょうがないんだよな。
手作りの映像にタイトルをつける』というのを実行しようとした時のサンプルが半田のアレしかなかったら。それは。

そもそも「自分にできる事」を今まで見てきた周囲の人の言動から検索したとき、
「映像記録を切り貼りしてタイトルをつける」っていう半田のソレしか再現できるものがなかったんだと思う。


メビヤツは手がないのでお菓子は作れない
お金も使えないので既製品を買ってくることもできない。

でも、自分の意思で記録した映像を見せることはできるから……


そうやってできる事を一生懸命探して、贈り物を用意してくれたメビちゃんの健気さを……
ウウ……噛み締めてしまう……

2020年

ドラルクがクッキーを用意してくれた様子。
ここでご承知いただきたいのだがこのモールス文、文字数の関係か区切りが入っていない。
となると、モールス解読ツールに流し込んだところで一発で正当を得ることはできないのである。
今のところ読者側が非公式に区切りを追加する方法で解読したものがあるので、その中で有力と思われるものを以下に紹介する。
(ツイッターで『2020年 ホワイトデー メビヤツ』と検索すると出てきます。)

【モールス解読結果】
めびとろなるどさまにちこありがと

*1

一人称と主であるロナルドの呼び方が出てきた。

「自称する」のは、他者と自分の区別をつけるってこと。
個体としての自我がないとできないこと…。

一人称「メビ」

メビちゃんはね……メビヤツっていうんだホントはね……
だけどちっちゃいから自分のことメビっていうんだよ……

かわいいね!!!
メビちゃん!!!

というわけでたぶん、コレです(?)
あの〜。
メビヤツが『メビ』を自称する理由」。の話。

某童謡では「ちっちゃいから」という理由になってますが、メビヤツも「自我生まれたて」なので、ちっちゃいんですよね。

だから理由も共通する所が有るんじゃないかな。


自分を「メビヤツ」と呼んでくれたロナルドに倣って
誇るように自分を「メビ」と呼んでいると思うと、心に染みる……。


となると、もしかするとロナルドは「メビヤツ」の他にも「メビ」と呼んだりすることもあったりするのかも
どちらも「自分の呼称」と理解したメビヤツが、呼び名に共通する「メビ」の部分を抽出して識別しているということかもしれない…。

主の呼称

そもそも、メビヤツのロナルドに対する呼称は2020年ホワイトデー返礼以前にも本編に出てきており、
91死ではヒナイチやへんな動物を『ロナルドの友人』と呼んだり、
181死ではドラルクに向かって(投影表示で)『ロナルドを守りにきた』と宣言している。

この描写を見る限り、「敬称なし」の呼び方がメビヤツ的には基本なのではないかと思われる。

それでも敢えてホワイトデーの返礼の場面で「ロナルドさま」と呼んだのは、やはりあれだろうか。

おなじく主を「さま」付けで呼んでいる、ジョンの真似


ロナルドが家主で自分は門番で帽子かけ、ロナルドの為に働く主従の関係であるから、
同じく主人を「〜さま」で呼んでいるジョンと同じように
自分も「〜さま」で呼ぶべきと判断した可能性は高い。

ジョンの1日密着回(23死)で既にメビヤツがジョンのヌー語を理解しているという描写もある。


本編ではあまり映されないが、
ジョンが「ドラルクさま」と呼ぶ理由(主従関係だから)について知るという会話がどこかであったのかも…。

2021年

帽子付きメビクッキー。
2020年同様、ドラルクが気を利かせて作ってくれたようだ。
しかも帽子がついている!
返礼の文言と一緒に見ると、メビの意向に合わせてくれたように思える。

添えられたメビ語は以下。

ビービービビービー ビービービ ビビービビ ビビ ビビビービビ ビービビ ビビ ビビビー ビービービビービ ビービビビー ビービビビービ ビービビービービ

https://twitter.com/bonnoki/status/1372161395886723079

【モールス解読結果】
ありがとぼうしまもる

それまでと比べ、
2021年の返礼には「自分がこれからどうしていくか」という宣言が加えられているのがポイント。

この場で宣言するということは、
それが「帽子を守ること」が「返礼」になるはずだ、と考えているということだ。

しかし……
「帽子を守る」は、ストレートに考えれば「ロナルドの為」の仕事
メビヤツも当然、そういう認識だった筈だ。

そこから「ロナルドの為に帽子を守ること=贈り物をくれた人へのお礼になる」という発想が出てくるのが、すごい。
本当に。


「自分の仕事(普段やっている事)への応援の気持ちで送ってくれた」…
…つまりファン心理からくるものだということを理解したわけだ。

自分の「嬉しい」という気持ちから一歩発想を転換し、
相手がどういう気持ちで贈り物をしてくれたか?

と深めた。

もしかすると、ロナルドのファンという存在から「ファンがどういう気持ちで贈り物をするのか」を知ったのだろうか。
退治人として「応援ありがとう!」とか「これからも頑張ります」とか答えているロナルドからヒントを得たのかも……?


2022年

帽子付きメビクッキーがいっぱい!
しかも青いアイシングとは……

2021年同様メビヤツの意向に合わせてドラルクが作ってくれた……。
というか、2020年からメビクッキーが登場していて今更だが、
メビヤツのクッキー型…とかその辺(ワヤワヤ)に関しては、ロナルドも協力しているのではないだろうか
なにせ、ドラルクはお菓子作りの場面でも独特の作風を発揮するようなので……

既成型がある場合や定番の形は問題ないようだが、
オリジナリティをだして「〜〜の形にしよう」とすると「あの作風」が飛んできてしまう様子。

一方のロナルド、料理やお菓子作りが壊滅的なのは本編でも描かれているが、
別に手先が不器用というわけではなく……。
雪の日に「雪マジロ」なるものをジョンのためにつくったりしたこともある。

下手くそハロウィン回(109死)見る限りデコレーションのセンスはあんまり信用できないが……。
身近なものをシンプルにトレースする感じなら、結構いけるのかもしれない。
実はちょっとだけ造形が得意な男、ロナルド。型くらいなら、協力していそう、かも。


ちょっと話が逸れてしまったが、やっぱり青いアイシング
メビヤツの好みだろう。

上記のメビ語Y談は『きれいなめ』と言っている(綺麗な目)。
メビヤツが好きなものと言ったらロナルド、全ての基準がロナルドなので、
おそらくこれもロナルドの目のことを言っていると思われる。

2021年の「帽子」モチーフ同様「青いアイシング」はメビヤツの意向だろう、というのは予想できるので
やっぱりメビヤツはロナルドの青い瞳が好きで、
メビヤツ自身に青い部分が無くとも青いアイシングをリクエストしちゃうくらい、
明確に「好きな色」だと自覚しているんだな〜と。

ニコニコである。


さて、肝心のメビの返礼コメントは……

【モールス解読結果】
めびもてづくりしたい

ア、ア……
そ、そうだよねぇ!?つくりたいよねぇ!?

なんだか親の真似をしたがる子供のように思ってしまうな……

親……ではなくて主のロナルドは、
2021年に「俺も手作りでなんか作れたら」と『輪切りバナナチョコアイス』を(初めて)作ったりしている。

2022年には『バナナサンド』を手作り。
ロナルドが継続的に返礼を手作りするようになって、メビヤツも同じ事をしてみたくなった感じか…



2023年

メビちゃんの手作りだーーーー!?!?!

そう、メビヤツは、「てづくりしたい」という去年の気持ちを実現したのだ。

え……偉すぎる!!!


手作りの食べ物の返礼は「できない」と思っていた
だから「できること(映像を見せる)」で初期は頑張っていたけども
「やりたい」からで「できなかったこと」をできるようにした。

その方法も、「自分の経験」を元にしてるんだよな。
多分、下手くそハロウィン回(109死)でカボチャを加熱したのを参考に考えたから。
あの時は「加減」ができなくて。
加熱後にすぐ掴んでしまってロナルドは「熱すぎ」で放り投げてしまったけども

きっとどれくらい加熱して、どれくらい時間を置けば丁度いいか、沢山試したのだろう。
失敗作もきっと沢山あっただろう。


「やりたい」という望みが芽生えたことも、
望みを叶えるために懸命に方法を考えて、
失敗しながら努力を続けて実現したことも、


全てが、成長だ……。

まさに今、ぐんぐん育っているんだなぁ……。

さて、ツリーで繋がっているメビのメッセージの内容は……

【モールス解読結果】
ろなるどがすきなもの

ウウ……ロナルドの好きなもの作れるようになりたくて頑張ったんだね……😭
泣いちゃったな……。


そしてさりげなく「ロナルド」と……
呼称から「さま」が消えている

元々「さま」はジョンの真似の可能性が高かったこと、
2022年からの流れからして「メビの自我の成長」が表れていることを思うと、これも「成長」の一種かな。

自分と相手の関係性とか、周りがどうしてるとか、自分の感性とかと照らし合わせて、「しっくりくる」ものを探して着地する感じ

メビヤツも、自分なりに考えたのだろう。
ただジョンとドラルクの真似をするんじゃなくて、自分とロナルドの場合はどうするのか、ということ。

もしかすると、ロナルドの意見とかも聞いたのかもしれない。
ロナルドはファンに対しては「ロナルド様」として振る舞おうという意識がある(意識だけはある。実際できているかは別)みたいなので……
「ファンからの呼ばれ方=ロナルド様」という認識だと伝えられたなら、メビヤツも「どうすべきか」と考え直しそうな気もする。

何はともあれ結局、「さま」を付けない「ロナルド」が一番適している!と考えたということだ。

本当に、「自分なりの考え」をちゃんと自覚して、表現できるようになったんだなぁ……。


😭

できること、すべきこと、したいこと

ロナルドに「メビヤツ」と呼ばれ続けて、自我が生まれて。

自分宛てに、いろんな人から贈り物をもらって。
それを「嬉しい」と感じた

だから「返礼」を用意しようと、「できること」を探して
周囲を観察して、真似をした

そして「メビ」という自分と…ロナルドとの関係が、ジョンとドラルクに似ていることを発見して。

「嬉しい贈り物」をくれた相手との関係(ファン)が、どんなものなのかも考えて

「自分の好きな色」も自覚して、主張して。
「やりたいこと」も生じた

「やりたいこと」は以前「できること」を探したときに採用しなかった事だけれども…

でも「てづくりしたい」から、手はないけども、「てづくりしたい」から……。
一生懸命考え抜いて、自分の経験から「できる」と希望を見出して

やってみて、失敗して、
やってみて、うまくいかなくて
それでも挑戦し続けて、

やっとできるようになった。
ロナルドの好きなものを、つくれるようになった。

その報告を「ファン」にしてくれた。



「ロナルドの為に帽子を守る」がファンの返礼になるなら
「ロナルドの為に焼きバナナをつくる」もファンの返礼になるはずだから。

この報告も、「するべき」じゃなくて、「したい」からしてくれているのかもしれないな。
嬉しくて嬉しくて、一緒に喜んでくれそうなファンたちに報告してくれた、とか。

やはり2023年のメビは、
「できる」や「すべき」よりも、「したい」で行動しているものな。


zara.hateblo.jp

*1:【非公式で区切りを追加した2020年のメビヤツお返し文】ビービビビビー ビービービビビー ビビ ビビビービビ ビビービビー ビビービ ビービビービービ ビビビービビ ビビ ビービビービビー ビービビビー ビービビービ ビビビービ ビービービービー ビービービビービー ビービービ ビビービビ ビビ ビビビービビ